「お前が言う通り、俺は夜の一族の末裔…いわば、吸血鬼の子孫だ。」
何言ってんのこの人…
「だが、時が経つにつれて、吸血鬼本来の能力は朽ち果ててしまった……」
血吸わないってことなのかな。
「そして我が先祖はとうの昔、吸血鬼以外の者と血を交え、より強大な力を手に入れようとした…そして遂に手に入れたのだ!」
…というか、これ何の話だっけなあ。
「この左目を見よ!!」
バッ、と伊崎先輩は勢いよく左目にかかっていた前髪をかき上げた。
先輩の左目には、右目とは異なった色…赤のカラコンらしきものが入っていた。
「……やはりな…」
何が、やはりなんだろう……
「正体を見抜いたお前も、夜の血族なのか…!」
なんか巻き込まれたような……
「石にならないということは…メデューサの末裔か…!?」
わたし、見たものを石にしたこととかありませんけど。
「…察しの通り、この左目は我が先祖と血を交えし者…メデューサの…呪いの左目だ……見たものを石に変えてしまう…」
いや、それただのカラコンなんじゃないんですか。
「だが…お前はちがう!」
「ふぇっ!?」
ガシッといきなり肩を掴まれたせいで、変な声が出てしまった。
