【短】指輪物語













ベッドから体を起こすと

枕元の机には

寂しく光るあなたの指輪があった。



いつも大事にしてたのに

どうして忘れたの?



私はそんな悲しそうな指輪を

手にとって呟いた。



「私みたいね…」



あなたに忘れられたその指輪は

あなたに愛してもらえない

私みたいだった。



朝の光が差し込み始めた頃

私はまた元に戻る。



綺麗に着飾った蝶は

もう朝になると消えていく。



あなたの煙草の残り香を

感じながら私はホテルを出た。