【短】指輪物語













「俺と…結婚してほしい」


「えっ…?」



そんな嘘、言わないでよ…



そう思うのに

あなたは箱に入った

綺麗に輝く結婚指輪を取り出し

私に差し出した。



差し出すあなたの薬指には

指輪がなかった。



「…信じていいの?」


「あぁ、あいつとは別れた」



奥さんを捨てて

私を選んでくれたの?



あなたを本当に信じてもいい?



「俺はお前に嘘なんて言ったことない」


「そんな訳ないじゃない…」



だったらどうして

離れていったの?



ちゃんと聞かせてよ…

あなたの言葉で…