すっとんきょうな声を上げたが、女二人は仲良くよからぬ事を考えているらしい。
「え、俺何も」
「お前じゃなきゃならんのだ」
「そろそろ自覚しなさいよ」
「何を?」
「それは自分で見つけなされ」
「は?」
「じゃ、私たちは影から見守ってるから♪」
大輝は正直、わけもわからぬまま居場所を追われるかたちで、今は魂の抜けてしまったような彼女の元へしぶしぶ向かう。
「さてさて、彼が自分も恋してるって気がつけば早いのですがねぇ」
「幼馴染歴長いから、今すぐってのは期待できないけどね」
「失恋レスキュー、初出動。そんなところですか」
「ま、全てあいつにかかってんだけどね」
「そんなこといって…前から二人がくっつけばいいって言ってたのは、優奈さん貴方ではありませんか」
「日和こそ、」
二人は彼らの姿をそっと見た。
この恋の花は、果たしていつ咲くのやら。
――08/02/29


