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 あれから、3日。


「みたまえ、幼馴染の彼女のあの姿を。あれは生きた人形だよ」

「哀れだ、哀れだ! 返せ私の晴古を!」


 この現状を、果たして両手に花と呼んでもいいものかは大変疑わしい。

 が今の状況、つまりはそういうことなのだ。


 机上に伸びた輪ゴムのようにだらりとなっている幼馴染・晴古の姿を、俺たち三人はもう3日も眺めている。
 いや、何度も言葉は掛けている。
 彼女はそれに対しても、「あ」とか「うん」とかで全て受け流すというか、聞き流すというか。


 そこで、ひとりの女の子は提案した。



「ここじゃないですか? 出番じゃないですか?」

「そうね、そうよ。こんなときこそアンタの出番よ、大輝」

「ぅえ?俺」