いいんです。

 居て。

 いて欲しいんです。


 傍に。



「ここで問題です」



 急に明るくなった彼女の声に、彼は頭を上げた。

 彼女が、いつものように、微笑んでいた。

 ロングストレートの髪に夕陽の橙が透けている。



「頼りきりのキミが、まぁひとまずなんだけど。頼らなくなる方法は?」