良く、からかって遊んでくれたものだ。
 まぁ、奴の性格上それはある意味で仕方の無い事だったけれど。


「リオリ、」
「ん・・・?」


 たまに、不意に降ってくる優しいキスは、熱を帯びていてそれでいて冷たかった。


「アーゼン、不意打ち!」
「ははっ、隙を作るからだぞ」


 そういっては、彼は私を怒らせ、私は怒っているにもかかわらず笑顔が耐えなかった。