schoolシリーズ【短】(弓道部)×(茶道部)編







・・・・・ぱく




「ぅわぁぁぁ・・・スゴク美味しい♪」



まるで子供みたいに歓喜の声を上げてパクパクとタイヤキを食べる先輩。








その姿に張り詰めていた空気がほどけた。

それと入れ違いみたいに襲ってきたドキドキ。




・・・・驚いた。




先輩、あずきちゃん、なんて言うから・・・。

一瞬、自分のコトかと思っちゃった。

ぅわー、自意識過剰、ハズカシイ。

てか、先輩紛らわしい!!!

小豆のタイヤキなら小豆のタイヤキって言ってほしい。

もしくはオーソドックスに、『アンコ』とか・・・。






ぺろっとタイヤキを食べて満足そうな顔をしていた先輩は思いだしたように


「あ」


と呟いた。



「どーしよ。あっけなく返り討ちにされちゃいました・・・」




情けない顔でてへ?と小首を傾げられた沢渡先輩は眉間を押さえて『はぁぁぁぁ』と深い溜息を吐いた。