「あのな。フツーはそう不特定多数とキスなんかしないもんだ。」
「・・・すればいいのに。キスキライ?」
「男には据え膳って言葉もある事はあるが・・・大してスキでもない相手としたくねぇってのが俺の本音だな。」
「そんなんだから大介はいつまでも彼女がデキナイんだよ。」
「・・・俺の事はほっといてくれ。」
大介が少しむっとしながら応える。
「オマエが今まで彼女を作らなかったのは、遊んだオンナみんな平等にスキだったからだろ?」
「うん。」
「誰か一人に選べなかったんだよな。」
「うん。」
「普通はな、その特別にスキな一人にしか、キスもそれ以上もしないもんなんだ。」
「・・・そーいうもん?」