「サキ子ちゃんとキスしてたら、」
は?
・・・・サキ子、チャン・・・
私の顔が歪んだのが分かったからか、先輩は付け足す。
「あ、でも、ボクはちゃんと断ったんだヨー?」
それでね、と先輩は話をサックリ切って、
とっておきの悪戯を思いついた子供みたいにキラキラの顔で身を乗り出してきた。
「あずきチャンとキスしたことないなぁ~と思いついて・・・
あずきチャンとキスしたいなあて!」
・・・・なによそれ。
「だから、あずきチャンちゅ・・・・
「先輩のバカッッ!!!!」
先輩に最大級の文句を言い放って、私は身を翻した。