先輩を連れて来たのは屋上に上がる階段。



北校舎の屋上は解放厳禁だから、誰かが来ることは滅多にない。





「で。いきなりナンナンデスカ」

「あれ?・・・・ちゅうしてくれるんじゃないの?」

「しませんっ!!」



人気のない所に連れてきたから、誤解して期待一杯だった先輩は私の一言に萎れた。

その姿は捨てられた子犬みたい。





きゅーん

カワイイ





けど・・・




いきなりキスとかアリエナイッ!!


わーん。

顔が熱いし。







照れ隠しもあって、強く睨みつけていると先輩は事の経緯を話しだした。