「いらっしゃいませ」

誰が来たかも分からない入口に向かって挨拶する。

我ながら最近は作り笑顔がうまくなった。

コンビニのバイトを始めて3ヶ月がたった。

私、小林杏南は高校1年生。

自分で言うのもなんだけど私はブスではないと思う。

けして、可愛いわけでもないけど...。

胸元まであるブラウンの髪をいじりながら

レジに立っていると

「これ」

ふと声がして顔をあげると

そこには背が高く、キャラメル色の髪が似合っている男が立っていた。