「・・・。色々ありがとう。」

私は涙をこらえつつ、キースの顔を見てちゃんと話した。

「ん・・」

キースはどこか素っ気なく言った。

まあ、今日逢ったばかりの人との別れをあまり惜しんでいないのは分かる、けど・・・。

私ともう2度と逢わないコト、少しは淋しく思って貰いたかった。

私は本で読んだ、いわゆるお姫様抱っことやらで海まで運んで貰った。

「それじゃあ・・・さよなら・・・」

私は胸に渦巻く感情を感じつつもお別れを言った。

夕焼けに染まる海は、どこか暖かく感じた。

キースはふいに口を開き、

「じゃ、また来れたら来いよ」

と言った。

「・・・・え・・・??」

「え?」

「また来て、いいの?」

「当たり前だろ?」

「・・・・!うんっっ・・・!!!」