「う~ん・・・。君、人魚なんだよね?」

彼は不思議そうに聞いてきた。

「水がなきゃダメだと思って一応海から水くんで風呂に入れてみたんだけど。

 水がなくても平気だった?」

あ、そっか。この箱・・・。風呂、か。その風呂とやらに水を入れてくれたのは彼だった

ワケか。わざわざ・・・。

「・・・。無視?」

彼は寂しそうに呟いた。あ、そっか。一応敵ではないようだし・・・。

お礼くらいなら、ね。

「・・・助けてくれてありがとう・・・。確かに私は人魚。

 水は絶対になくてはダメ、というワケではないのだけど。一応お礼。言っておくね。」

なぜかこの人は話しやすいと思う印象だった。

ほんとに人間って、こんな優しいものなの?

彼、が特別?

私は彼に質問をしてみた。