急性大好き症候群

「前野さん?」


板垣くんがあたしの目の前で、目をぱちぱちとさせている。


本当に驚いている顔だ。


「どうしたの?」


あたしと比べると大きい板垣くんは、あたしを見下ろして首を傾げた。


そんな仕草すら愛おしい。


かっこよかろうが、ブサイクだろうが、周りの人がなんて言おうがかまわない。


あたしは、目の前の人が好きなんだから。


それ以外ない。


目の前の人を愛おしいと思う。


それだけでいいじゃないか。


板垣くんのことが大好きだ。


「好きなんだけどっ!」


あたしは今抱えている気持ちを吐き出した。


好きだ。


大好きだ。


「……え?」


板垣くんの困惑した声を聞いて、あたしはようやく我に返った。