急性大好き症候群

次の日から、あたしはその人から目が離せなくなった。


入学直後のホームルームの自己紹介で、名前は板垣裕也、サッカー部に入るということがわかった。


うん。あのすっきりした顔立ちは、サッカーしてそう。


板垣くんは、入学初日こそ一人でいたけど、次の日からは男子の集団に混じって、休み時間のたびに笑い合っているのをよく目にした。


大声で話したり、決して目立つ行動をするわけではないけど、他の男子とは何か違うオーラみたいなのを発していた。


板垣くんが笑うだけで、その場が和んだり、つられてみんなも笑ってしまう。


それを何と呼ぶのかはあたしは知らないけど、板垣くんには特別な「何か」があった。