「あ~っつい……」


季節は既に夏真っ盛り。


外に出ると、容赦ない紫外線があたしの肌を焼く。


「やばいやばい。日焼け止め塗らなきゃ」


美紗があたしの隣で、いそいそと日焼け止めクリームを腕に塗る。


「美紗、外出てから塗るのって、あまり意味がないように思われるんだけど」

「いいのよ、塗らないよりはマシ!!」

「あーそうですか」

「そういう唯織は塗らないの?」

「あたしは美紗が着替えてる間にさっさと」

「変なとこしっかりしてるわよね」

「どうとでもお言い」


相変わらず裕也とは進展なし。


裕也は毎日別の女の子と一緒に帰っている。


あたしは、それを見ても何も言えないまま。


いつの間にか、付き合ってから一年が経っていた。


裕也は、既にあたしと付き合ってるなんて思ってないかもしれないけど……。