だから、休みの日にふと思い出すのは辛い。


目が覚めると、いつも以上に汗をかいていた。


……太一。


また思い出してしまった。


実家にいても思い出していただろうけど、ここは常に一人だ。余計に考え込んでしまう。


あれから太一からの連絡は一切ない。


わかっていたけど、それでも思い出すと連絡を待っている自分がいた。


そしてそれを自覚する度に、あたしは自分が嫌になる。


太一が今からでもあたしを選んでくれるんじゃないかと。今でもそれを思ってしまう。


無駄なこととわかっていても、メールボックスを開いてしまう。


本当にばかだ。


弘樹も麻尋ちゃんをずっと思っていたはずだ。


でも、弘樹は二人を見守ることを選んだ。


あたしよりずっと大人じゃないか。


弟に抜かれた気がする。


本当、情けない。