急性大好き症候群

美紗はあたしを見て目を見開いた。


「……なんで。あ、見たのか」

「ばっちり見させてもらいました。フライドポテト売り場のすぐそばでいちゃついてるのを見ました。じゃあ、図書館も?」


美紗はため息を吐いた。


「唯織って、タイミングがいいんだか、悪いんだか」

「お互い悪いと思うけど」

「そうね。あれは唯織がいないすきに裕也が来たのよ。唯織に見られるかもしれないからやめてって言ったんだけどね、裕也ってけっこう強引なのね、本当に来ちゃって」


呆れたとでも言いたげに、美紗は頭を振った。


「夏休みが終わったと同時に、裕也は私を家に呼ぶようになってね」

「それって……」


美紗は黙って頷く。


「今まで言い寄ってきた女も最終的にはこうなって捨てられたんだってわかったわよ。拒んだわよ、当然。…………でも」

「でも…………?」


言葉を区切った美紗に、あたしは嫌な予感がした。


その時、あたしの目の前が真っ白になった。