time ~戻れない時間~


「人生って大変だよな…高校のときなんかは早く大人になりたいなんて言ってたけどさーなんかいざ、大人ってなるとほんと疲れる。」
たしかに、ごもっとも。
私は近藤くんの話に大きく頷いている。

子どもから見る大人って一見華やかそうに見えるけどいざ、自分がその立場に立つとしんどくてしんどくてたまらない。

嫌いな人にも愛想笑いしなくてはならないし、言い返したくてもそんな簡単に言い返せる世界でもない。ほんとは子どもの時よりも大人のほうがうんとしんどい。

「はぁー。お前ってほんと落ち着く。高校んときからそうだったよな。なんかあったらいつもお前に愚痴ってたもんな」
近藤くんは酔っているのかペラペラと口が動いている。

「まあ、確かに。よく、近藤くんの愚痴、聞かされたな…懐かしい。」
私は、近藤くんの話を聞いたものだ。
でも、それも嫌いではなくて楽しかった。