「…き…て…ひな…」


んぅ。なんか聞こえる。
うるさいなぁ。

もうちょっと寝かせてよ…。



「…ナタ…おき……ば」



ぐらぐらと体が揺れる。

聞こえる音量も大きく、鮮明になってゆく。


だからうるさいってば。



「ヒナタ、起きてってば!」

「ひぃやっ!!!?」



耳元がキィーンと鳴り、飛び起きた。




目の前にはぷくーっと頬を膨らませたタイムくん。


…か、可愛い。



「ヒナタ、今日も野宿したいの?」


「やだ」

「じゃあ早く起きないと」



タイムくんの上手い口車に乗せられた