ドアを開けると


お兄ちゃんのつけている幸水のにおいが部屋中に広がっていた








勉強机には多分夜遅くまでやっていたと思われる、


数学の教科書と解きかけのノートが広げられている





「まじめだなー・・・・」





少し笑う


そして、お兄ちゃんのベッドに近づく





柊「・・・・・」





案の定、お兄ちゃんは寝ていた





顔を近づけてみる





はねている少し長めの髪





白い肌





すっととおっている鼻





ぷっくりとした赤い唇








お兄ちゃん・・・・








柊「・・・・・んー・・・・」





「・・・・・お兄ちゃん・・・・」








柊「・・・・・あっ、おはよー」





「朝だよ、モーニングコールかな?」





柊「コールじゃねーだろ(笑)」





目を擦りながら、優しく笑うお兄ちゃん





「先、降りとくね・・・・」





柊「おうー」





そう言って手を振るお兄ちゃん