「心愛!!王子だよ王子!!」
隣で爆睡してる心愛を起こして指を指すと
「あぁ?…うん、わーかっこいいねーおやすみ」
一瞬だけ見て、あからさまな棒読みで言い、また眠りについた。
こいつ…
舞台から降りた後も王子から目が離せなかった。
藤崎蓮か…聞いたことあるような気がする。
人気者だからどっかで聞いただけかな?
もしかして…!となるはずもなく、納得した。
「こーこあー、もう終わるから起きろー!」
「ん…はい…」
心愛を揺り起こして体育館からでると、明らかに人だかりができている。
人ごみをわけて覗きに行くと、人だかりの中心にいたのは、やはり王子だった。
「でた、ニセ王子」
心愛が呆れながら言うが、私はそんなのお構いなしに
「めっちゃカッコイイー!!先輩ー!!」
と、周りの女子に合わせて声援を送る。
すると、こちらに気づき手を振ってくれた
「やばい!!今!!私に手振ってくれた!!」
と、はしゃいでいたら周りの女子も同じことを言っていた
数分後には先生が来て、強制的に散らされた。
「残念だなぁ。もういっかい喋ってみたいー!!」
「諦めなよー、あそこまで人気だと無理無理ー。」
遠距離中の彼氏とメールをしながら、ニヤニヤする心愛にイラっとした。
いつもの事だけど。
「いっちゃん?」
教室に向かいながら歩いていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「けいちゃん!!」
振り向くと、茶色のツンツンした髪の毛の少しチャラい男がたっていた。
この男は山本慧(やまもと けい)
昔から仲の良いお兄ちゃん的存在の人

