「敦也、今までごめんね」
謝んなよ。
「謝んなよ。優香が生きてたから、俺は嬉しいよ」
「敦也…」
優香は、好きな男とかいないのかな?
「敦也は彼女とかいるの?」
なんだよいきなり。
恋ばななんて、珍しい。
「いないけど。優香は?好きな奴とかいんの?」
「内緒」
内緒ってことは、きっといるんだろうな。
北海道にいる奴か?
「あたしの将来の夢、敦也覚えてる?」
「素敵なお嫁さんだろ?」
優香は優しく笑った。
「よく覚えてたね」
優香の将来の夢なんだから、忘れるわけないじゃん。
「誰のお嫁さんになりたいの?」
「それはまだ言えない。その人、あたしのこと好きじゃないかもしれないから。彼女はいないみたいだけど」

