「私は…いないなー。」
正直意外だった。
でも、何か理由があるような表情だった。
七菜子も分かっていただろうけど、でも私達は話している場所がランチルームだったのもあってあえて聞かなかった。
午後、最初の授業は数学だった。
「じゃあ行ってくるねー」
歩いてると、数学で同じクラスの多田さんが前にいた。
多田さんは2組で、わりと静か。
思い切って話かける事にした。
「…た、多田さん!一緒にいかない…!?」
私の声に振り向いた多田さんはふんわり優しい笑顔で頷いた。
ホッとしたあたしは、それから他愛ない事を話ながら教室まで行った。
多田さんと話してるとなんか安心する。
それは、彼女の優しい口調と笑顔のせいだと思う。
特別可愛いと言うわけじゃないけど、笑うと三日月になる目が可愛い。
「三宅さん。」
「あっ、柚衣でいいよ♪」
「わかった、私の事は美雨って呼んでね!」
多田美雨ちゃんかぁー
「可愛い名前だね!美雨ちゃん!」
そう言うと、彼女は少し照れながら微笑んだ。
