「いってらっしゃい、輝…。」

輝が乗っていたと思われる飛行機に向かって、あたしは呟いた。

輝が乗った飛行機はだんだん見えなくなっていくにつれ、飛行機雲だけが取り残されて、次第にはその取り残された飛行機雲も、このときはまだ知りもしなかったあたしにとって大切な「なにか」と共に消えていってしまった…。