その日から、2人で毎日 その木のところに行った。 学校のある日は、 2人で走って帰って ランドセルを置いて すぐに向かった。 育てるって言っても 水をやったり 近くの雑草を抜いたり ただぼーっと見つめるだけ。 でも、それが楽しかった。 俊くんと家で調べると その木は桜の木だった。 「春になったら、 サクラ咲くかな? 」 「きっと咲くよ! 」 まだ夏のはじめだったのに 春になるのが待ち遠しかった。