少し早足で俊くんの ところに行くと 俊くんは1つの木を 指差してた。 「なに? これ」 何年前に植えられたのかは 分からなかったけど 私たちよりも1メートルほど 高い木だった。 その木は、少し 枯れてるみたいだった。 「……枯れてるね」 「育つかな? 」 俊くんの言葉に ぽかんとした。 育つって、 どう育つんだろう? 俊くんはそんな私を 気にせずに 「育てよっ! 」と 張り切ってた。