しょうがない。

多少の犠牲ははらうか。


あたしは立ち上がるとMP3イヤホンを抜いた。

「そんなにイヤホンが欲しいならどうぞ?」

「え、いや。」


「それに。」

そういって風間くんの腕を引っ張ってたたせた。

「おい?」

「あたしは風間くんとまわる予定。」

腕をからめていっといた。


「ごめんね?」

そういったあたしはなんか照れてる風間くんを引っ張って炊事場をあとにした。