「イヤホン、返してくれません?」

「嫌だっていったら?」

そういって笑う茶髪の人は面倒以外の何者でもないですけど。


「なに、お話ししてんの?」

あたしが困ってるとちょっと、いやかなり機嫌の悪そうな人があたしのとなりに座った。


「や、話してないし?イヤホン、とられた。」

「イヤホン?」

風間くんがジトーっと茶髪の人を見る。