「はい、今からは、判別行動。 好きに散策してきてくださーい!」

またもや気の抜けた担任の声で四方に散る生徒たち。

「・・・好きに散策って、野外活動じゃなくね?」

「そだね。」

めんどくさくてしおりを読んでないあたしと、たぶん風間君は、呆然としながらもかなたちのところに行く。

 

「「・・・は?」」

「俺たち、二人っきりで行くとこあるから! 二人っきりで楽しんできて!」

二人っきりを強調してさわやかな空気を残して去っていったカップルにまたもや呆然とさせられるあたしたち。