アンダーサイカ




その“誰か”の書き込みを目にしたとたん、拓哉と潤子が笑い出した。



「あはははっ!
なんだよ、これじゃあ将来の夢っていうより短冊じゃん!

本当に抜けてんだからなぁ、
“豊花”は!」



「うふふっ、もう、そんな分かりきったこと書かなくてもいいのに。

ねえ、“豊花”!」




ハタと気づく。

二人がごく自然なことのように口にした「豊花」という名前。


「あれ…?あたし達今…。」

「お、おう、自然に口から出てきた…。なんでだろ…?」



潤子も拓哉も、その少女のことを知らなかったのだ。