潤子は否定しなかった。
むしろ照れくさそうに頬を染めて、電話でクラスメートに語られた回答を思い出す。
「…ま、まぁ、そうね。
麻里もさ、ちっちゃい体でたくましく動き回るハムスターが大好きなのって、嬉しそうに語っちゃって…。
あの時ばっかりは、嫌な気はしなかったわね、うん……。」
「だろ?だからこれは立派な資料なんだよ!」
胸を躍らせて語る拓哉と、頬を染めた潤子。
楽しげな二人の姿を眺めながら、稔はなんとなくパラパラとノートをめくった。
「ふふ、夢かぁ……。」
そして、あるページを目にした時、
「あれ?」
稔の手が止まる。



