「ボクね、人の上に立つのが好きなんだ。
皆がボクの言うことを聞いて、ボクに関心を寄せて、ボクはそれを操る。女王蜂みたいで楽しいんだ…。
そんな気持ちをアンダーサイカも分かってくれたのかなぁ。
見世物屋って最初は面倒臭かったけど、自分の好きなように見世物を“作る”のは楽しかったし、客入りもなかなか良かったよ。」
ホルマリンの瓶越しに、バスケットボールみたいな大きな目玉が見える。
もう動くことの無いその目…。
「…作るって…、その子たちはついこの前までちゃんと生きてたのに…!」
「そうだよ。
豊花が楽しそうに関わってたから取り上げてやろうと思って。だから材料にしたんだ。」
―――なにそれ……!!
「…私が関わって何が悪いっていうのっ?」
頭に血が上って私はたまらず叫んだ。