「…なに言ってんのさ?
看板見たでしょ豊花?ボクは見世物屋だよ?
…この10年間毎日毎日、騙しやすい客や地上人を“切り刻んで”、“アレンジして”、見世物にしてきたんだ。
商売人だもの。そうしないと生計が成り立たない…。
どこかオカシイところある?」
「…………っ!」
“おかしいよ!!”
…なぜそれが言えなかったんだろう。
稔兄ちゃんは笑顔だ。至って普通の…柔らかで安心する笑顔。
なのに彼が口にするのはオカシイどころか…とてつもなく恐ろしいパフォーマンス。
「ねえ…、どうしちゃったの稔兄ちゃん…っ!?
………ウソだ…。こんなのっ、私の好きな稔兄ちゃんじゃないよ……っ。」
混乱して、恐くて、逃げ出すこともできないで私は、ただ稔兄ちゃんを見つめることしかできなくて。
“ぜーんぶ嘘だよ。”
その一言を心から欲した。



