「……っ、ねえ、やめなよ…! どうせまた作ったってあいつに崩されて………、」 「……あと少しなの……。あと少しで終わる…。少しで…。」 少女は譫言のように「あと少し」を呟き続ける。 少年は言いようのない恐怖を覚えて、 「……っ。」 少女を残して、その場から立ち去った。 「あと少し…。あと少し…。」 少女の呟きは、いつまでも耳から離れなかった。