『…すみません。今はまだ、結論を待ってください…。
もう少し、自分を見つめなくてはいけなくなりました…。

……だから豊花ちゃん、ひとまずお仕事に戻りましょう。
地上人も商売人も関係ない、今まで通りの“豊花ちゃんと僕”に戻りましょう。』


その直後だったんだ。
ヨシヤが今まで通りの、完璧な笑顔の仮面を取り戻したのは。



「いやぁ、たった1時間でたくさん完成しましたね。
豊花ちゃんは器量も良くて働き者で。よそ様にやるのが勿体ないくらいですよ。」


「父親か。」


そして今に至る…というわけ。


完成した塩箱の山をまじまじと見て、我ながら「よく作ったなぁ」と感動。

切りもいいし一旦手を止めて、今度はヨシヤの作業を観察することにした。