「…………何?」
警備員さんが探るように目を細め、
「………え…?」
ヨシヤが、構えていた腕をゆっくり下ろした。
二人ぶんの視線を浴びながら私は答える。
「大変だし、恐いけど、約束しちゃったから。ヨシヤを手伝うって。
約束は最後まで守らなきゃ。」
―――それで私にどんな危険が降り懸かったとしても…。
警備員さんはヨシヤが私を“奴隷”として使ってると思ってる。
“食べるため”と分かってるヨシヤはただ呆然と私を見て…、
「…豊花ちゃん…、本当に…?
本気、なんですか…?」
「そう仕向けたくせに何を今更。」
―――でもね私、これでもちょっと信じてるの。ヨシヤのこと。
「ヨシヤは良い人だもの。
友達にひどいことなんて、しないでしょ?」



