ほんの少し体を前に出して、配達員さんの背負ってる大荷物を見た。
本当にすごい量…。
一体何なんだろう。
「豊花ちゃんには、これを小分けに包装する作業を手伝ってもらいます。」
「?」
ヨシヤの言う“これ”の意味が分からなかった。
すると配達員さんが木箱を床に下ろし、そのうちのひとつを開けた。
中には…、
「なにこれ?」
ビニール袋に溢れるくらい入った、白い粉みたいなものだった。
表面がキラキラ光ってる。香りはしない。
私が首を傾げてると、ヨシヤがすかさず答える。
「これは“塩”ですよ。」
「塩?お料理の?」
「ええ、でも、ちょっと違います。」



