アンダーサイカ



目元をごしごし擦る私の手を、ヨシヤがそっと止めた。


「…きっと、ホッとしすぎちゃったんでしょうね。
今まで慌ただしいことばかりでしたから。」


「…………。」


言いながら、頭を撫でられる。

その手つきは壊れ物を扱うみたいに優しくて、
私の遠い日の、最後に両親に頭を撫でられた日のことを思い起こさせた。



―――そうだ………。


ご飯食べて泣いちゃったのも、

こうして撫でられるのが懐かしくて、少し寂しいのも、



…みんなみんな、

稔兄ちゃんが亡くなった日に、一緒に消えちゃった思い出だ。