視線をお鍋の中に移せば、真っ赤だったお肉にはもう良い感じに火が通っていて、
「はい。最初のひとくちは豊花ちゃんどうぞ。
お使いのご褒美です。」
「わっ!」
生卵を溶いたお椀に、大きなお肉を一枚落としてくれた。
ほかほか湯気が立つ。
私は思わず、唾をコクリと飲み込んだ。
散々お預けされた空腹も我慢の限界だ。
「た、食べちゃうよ!」
「はい、召し上がれ。」
ゴーサインを受けるや、私はすぐにお肉を頬張った。
「!」
とっても熱い。
…けど、とっても…、
「美味しい…っ!!
ふわふわ!とろとろ!」
「ふふ、そうでしょう。
遠慮せずにいっぱい食べてくださいね。」
勧められるまま、白菜やお豆腐を掻き込んでいく。
野菜にもよく味が染みてて、ちょっと苦手なネギもパクパク食べることができた。



