私たち三人の中で、最初の提案をしてくれるのは拓くん。
そしてその尻拭い的な役目を負ってくれるのが潤ちゃんだった。

私はテーマ決めたりするのは苦手だから、正直ありがたい。

でも、



「…事件って…、都市伝説よりえぐそうじゃない?
もっと明るい話題にしようよぉ…。」


こちとら二日連続でオバケの巣窟に入ってきたんだ。
刺激はもうたくさんだよ。


すると案の定、受話器の向こうから潤ちゃんのブーイングが聞こえた。



《都市伝説はたかが噂だけど、事件っていうのは本当に起こったから事件なのよ!?

とにかくあたしは、他のグループみたいに良い子良い子した研究は絶対イヤ!》


「めんどくさいなぁ…。」


拓くんも潤ちゃんも「自分は子供じゃない」と主張するくせに、変なとこで子供みたいな意地張るんだから。

…あ、私もか。