ふっ…と、
「…………。」
爆発寸前だった怒りが、治まった。
「…それもそうですね。
貴方がたは、与えられた役目をただこなしている。僕も、目的のために与えられた罰を甘んじて受けている。
それがこの世界(アンダーサイカ)の摂理…。」
お客様に当たるのはお門違い。
ええ、本当は分かっています。
…ただ、これだけは言わせていただきたいですね。
「貴方がたの不注意のせいで、これまでに何人かアンダーサイカから逃げおおせた者がいる…。
あの時の屈辱をまた味わうことがないように、群虫のように僕を監視していらっしゃるのですものね?」
【……………。】
ええ、そうです。
僕はここから逃げたい。
“彼”のように。
彼らと同じように、“地上人を食らう”という方法を使って。



