オバケの言葉もヨシヤの言い分も鵜呑みにするわけじゃないけど、
「ヨシヤは、いつここから逃げられるの?」
本当に悪いことをしたにしろ、何もしてないにしろ、ここは刑務所みたいなものでしょ?
いつかは、出られるってことでしょ…?
【無理ダナ。
犯シタ罪ガ許サレル事ハナイ。永遠ニ苦シミ続ケル。】
―――そんな……。
「よ、ヨシヤはもう充分反省してると思うよっ?
私が来るずっと前からあんな感じできちんと接客してたんでしょ?もういいんじゃない?」
そう訴えながら、育毛薬を売ってる最中のヨシヤを指差す。
「お客様、育毛だけでは物足りないでしょう。いかがです?この際毛色を染めてみては?
紫色、桃色…、あ、橙色もありますよ!」
「………。」
【………。】



