「ゆな、ケータイ貸して?」 奈南はあたしの制服の ブレザーのポケットに手を突っ込んだ。 メール作成の画面を開き カチカチと文字を打つ。 『明日までに出す課題が 終わんないから 今日は、奈南の家に泊まるね。 心配しないでください。』 素早く打たれたそのメールは 奈南の手によってあたしのお母さんに 送信された。