それからというもの



よく奈南の家に遊びに行くようになった。



くだらないことで笑ったり





メイクやファッションの話しをしたり




少しずつではあるけど

あたしの傷は癒えてきていた。





少しずつ、あたしは前に進んでいるんだ。



そう思っていたのに。




「ごめん、ゆな!!」




放課後、奈南から電話が掛かって来た。



「今日打ち上げあるんだけど
お兄ちゃんに言うの忘れてたの!!
なんか熱あるみたいだから
お弁当かなんか買って
家まで届けて欲しいの!!」




お願いの電話だった。



奈南にはいつも助けられてるし



病人をほっとくわけにはいかないと思い


奈南の家に向かう電車に乗った。