コンクールが近いみたいで 優は時間が空けば部室に行っていた。 「ごめんねゆな、あたし今日お昼抜きで 練習するのー。 ご飯、ちゃんと食べなよー?」 「はーい。頑張ってね。」 優が部室に行ったあと、あたしは カバンから、購買で買ったカフェオレだけ持って 屋上に向かった。 錆びた重い金属の扉を開けると 思ったより多いカップルで賑わうお昼休み。 居づらい。 気まずい。 帰ろう。 振り返えろうとした時 「あ」