奈南が部屋に戻ってから 俺は音を立てないように 慎重に階段を登って 奈南の部屋の前までやってきた。 あの女の涙の理由を確かめるべく。 盗み聞きなんていけないとは思うが 好奇心旺盛なところが 俺の数少ない長所だ。