ハナミズキ




「やめてよっ!お父さん!」



私は、なりふり構わず、抵抗した。



その拍子に、私の足が覆い被さっていたお父さんにあたり、お父さんの手が私から離れかけた。



そのとき、私は一目散に廊下へと続く部屋のドアに走り出した。



「…っ!」



早くドアに…!



誰でもいいから助けを呼ばないと…!