好きじゃない――。 「でも、一人だけアタシとアンタを比べない人が居てさ。そいつが、ちょー地味な奴で! けど、アタシを精一杯愛してくれた。 …一つだけ、今までの男と違うところがあった。 アイツは…龍羽は、本当に『恋華』を愛してた。 今までの奴は、あくまでもアタシとアンタを比べてた。 でも、龍羽はアタシを愛してたんじゃない。恋華を愛してた。」 「…じゃあ、なんで…?」 なんでそんな人が、好きでもない人とつき合ってたの?